forbidden fruit eaters
快楽のための姦淫を罪として
同性同士での性交を悪として
ならばその罪悪を定めたのはけして人ではないだろう。
(涙を食べる生き物の話。)
ぼろぼろ、り。透明な涙が零れるたびに唇寄せて舐めとる自分に、犬じゃねんだからと細められる黒の眼は矢張り薄く濡れたままだったので、痛かった? 覆い被さって真上、見つめた人は眼を数回瞬かせて、困ったように笑う。またぽろと涙が頬を伝って耳朶に落ちたので舌先で掬い取れば、痛かねぇよ。寄せた顔を少しずらして彼を見ると、彼もまた首を少し捻っていたので視線が合わさった。……痛いよりずっと、気持ちいいかんな。
「別にしょっぱくねぇだろ」
涙、と続けられた言葉を確かめるように、また眦にふくりたまった涙を吸った。
a forbidden fruit eater : 《口》好色な男