黒子のバスケ

pass the baby

作品の一部にR-15程度の描写を含みます。
十五歳以下の方(義務教育未了の方)の閲覧はご遠慮下さい。


どうしてこんなに焦らす、ような真似をしてしまうんだろう。

直ぐにでも欲しいのに、直ぐにでも突っ込んでよがらせて泣かせてイキたいのに。
そうしないのは、躰だけじゃない部分があるから。
散々熱をあちこちに植えつけて、燻らせて、熱くなる躰を、少しずつ弱らせて、最後に一刺しで突き崩して。
崩れた躰を両腕に閉じ込めて、粉々になるくらい、ぼろぼろ、泣かして。

自分の熱を、相手の躰に移して、放って。

女相手にはしない、抱き方。気持ち良くなって、気持ち良くさせて、でも、それだけ。
持続しない熱。女を抱くときはいつもそうで。

気持ち良い以外の、何か。内側から充たされる何か、確実にこれは相手を支配する、そういう後ろめたさを伴った欲と感情。

熱を、自分の躰から、相手に移して。

0.02mm越しじゃ、駄目で。1℃だって、少しだって、一瞬の放熱さえ許せない。全部を、熱いまま、相手に送り込みたくて。

センパイ、と声を掛ける。ねぇセンパイ、今日、このまま中に出していい?

ぼろぼろ涙を零していた眼が、信じられないものを見るみたいに大きくなって、くしゃりと歪んだ。

「明日、だって」
「うん、だからその代わり、一回だけで終わらせるから」

ね、と最後の一押しをする。けれども彼にも解っていたはずで、ゴムを着けていない時点で、もうこうなることなんて、解っていたはず、だったから。

これをお互い様だといって二人の所為にする自分は、酷い人間だった。





(だって、どっちもどっちだった)


pass the baby:《俗》責任を押し付ける。

(20110202)