ライブルー・マーダー
皆の前で泣かないことはきっと強さで、一人でしか泣けないのはきっと弱さで、でも、それはそうとは言い切れない。だって、皆の前で泣けないことを弱さと、一人でしか泣かないことを強さと、言ってしまうこともきっとできるから。
でも、センパイにとっては、皆の前で泣かないことも、一人でしか泣かないことも強さで、同じくらいの弱さで、それがセンパイの意地なのかとか見栄だとかいうこと自体が恥ずかしくなる。オレが、恥ずかしくなる。
肩を貸してくれたとき、頭を乱暴に撫でてくれたとき、――手を差し出された、とき。あそこにはセンパイの強さしか感じられなかった。センパイの、センパイの部分しか感じられなかった。
オレは、だから立ち止まっちゃいけない。立ち止まれるはずがない(本当は今直ぐ回れ右して駆けて行って抱き締めて、そう、したいけど)。オレなんか、立ち止まってたら、きっとあの人は直ぐに抜いていってしまう。何立ち止まってんだって言って、アナタを待っていたって言っても、何余裕かましてンだの一言(プラス肩パン)で終わりだ。だからオレは立ち止まったりなんかしちゃいけない。前を向いて歩き続けなくちゃいけない。だから、だから、だから。
早くオレなんか追い越して。
73の後。色々なものを、色々考えた、その欠片。
like blue murder:《英略式》物凄い速さで、全速力で