魔人探偵脳噛ネウロ

殺意はいつだって高速光回線に連結するのです

吐き出す二酸化炭素に混じるのは黒い黒い排気ガスにも似た殺意。
環境を蝕みはしないけれども吐き出す度に心が腐っていくのが手に取るように解る。腐る腐る、腐った卵のような臭いで腐った卵のようにどろどろ四肢の末端から溶け出している。吐く度に爪と皮膚の間から腐った汁がぽたりと落ちていく。ぽたり、ぽたり落ちた場所に蛆が集る。蛆虫の恰好の餌、栄養。

足、爪先。芯が震える。あいつの声を聞く度に舌を切り落としてやりたくなる。錆びついたナイフで。鋸を引くように。皮一枚筋繊維レベルで丁寧に丁寧に苦痛を、それこそ分かたれようとしている舌の味蕾細胞の上に確実に血の味を乗せながら。恥辱だとか恐怖だとかそんなものはどうだっていい。苦痛だけを知ればいい。

心でもなく脳でもなくこれはもう、躰があいつを殺せと殺したくて仕方がないと飢えているのだった。


笹塚

(20060917/20070814)