知らない間に
肉体にぴったり密着していた皮膚が
少しずつ剥がれて
隙間が出来る
脊髄も
ファスナーのように裂ける
たるんだ皺に覆われた肉体の内部は
検査の針が
赤い数値を指している
背中の腫れものの痛みが
自分の裏側をはっきり見せる
だが
見えない精神の住処だけは
いつまで
白のままでいられるか
見えない住処 / 上林猷夫
『上林猷夫詩集』 思潮社 刊より
(配置改変済)
Noblesse oblige
――高い身分に伴う道徳上の義務
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